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柳田邦男講演会

 9月10日(土)午後2時から柳田邦男先生をお迎えして講演会を行いました。場所は取手ウェルネスプラザです。
2016-09-10 柳田邦男講演会inウェルネスプラザ 003-1

長い間準備をしてきた講演会なので、事務局一同はすこし緊張してこの日を迎えました。取手に柳田先生をお迎えできたのは、当会の代表が水俣で先生とご一緒に仕事をしている関係からです。

 午後1時半開場ですが、1時前にはもう一人二人と参加者が見え始めました。準備を始めると同時に会場に入っていただき、先生の著書など見ていただきました。
2016-09-10 柳田邦男講演会inウェルネスプラザ 009-1


 約2時間に及ぶ講演を細かくご報告することは困難ですので、大事なところだけかいつまんでご報告いたします。

講演のタイトルは「いのちを尊ぶ心 -困難な時代を生きぬく-」

2016-09-10 柳田邦男講演会inウェルネスプラザ 020-1


いのちの人称性

 いろいろな取材を通して脳死=人の死 と認識していたが、息子さんの自死→脳死状態に直面し、脳死=死とは認識できなかった。この経験から「死」には人称性があると気づいた。生物学的いのちと精神的いのちは同一ではない、誰に所属するかで「いのち」の意味が異なってくる。
 1、1人称の「生と死」
    医療の選択  終末期医療での選択など人生の最終章の生き方
    リビング・ウィル
 2、2人称の「生と死」
    ケア・介護・ターミナルケアなど  愛する人を亡くした時どう生きるか
 3、3人称の「生と死」
    専門的な関わり合い(医療行為)
    距離を保つ(冷静・客観性)

 専門家(3人称)の落とし穴
  専門家→感情抑制・客観性重視
  科学主義・視野狭窄の傾向 → 「こころ」を見る眼の希薄化

  水俣病を例にとると
    発症後3年で熊本大学が原因を突き止めた
    にも関わらず、政府はその後13年間原因不明として、特別の措置をしなかった 
           ↑
      3人称の落とし穴

           ↓
     これは現代社会の「病い」 →  「2.5人称の視点」を持つことが大事
  「乾いた3人称の視点」から、「潤いのある2.5人称の視点」への転換を

様々な分野の事例に見る「2.5人称の視点」
 医療分野
  ①救急医療とトリアージ  →  黒タグと遺族のショック
  ②障害児出産と医療者の対応 → 否定的対応 VS 肯定的対応
  ③脳死臓器提供と家族の心情 → 心のケアの欠落の結果
  ④TLS患者と可能性 → 医師の判断 VS 母の愛
 各種分野
  ①少年事件と家庭審判
  ②障碍者の雇用問題
  ③視覚障害者の「聞く絵画鑑賞」
  ④航空機事故の残骸展示

いのちの無人称化の恐怖
  無人称化 → いのちを単なる物と同じにみる 単なる数としか考えない など
  ・無差別殺人
  ・民族紛争による虐殺
  ・ナチスドイツによるユダヤ人虐殺
  ・戦争による殺戮
  ・究極の無人称化 → 核戦争

3.11大震災・原発事故の教訓
  ・「想定外」の虚構 → 本当の原因をうやむやにしてしまう → 水俣病ともあい通ずる
  ・住民・被害者の視点の欠落

「想定外」の落とし穴
  想定外  日航機墜落事故、JR福知山線事故、3.11東日本大震災と福島原発事故、
         熊本地震 など
  落とし穴
   確率論  確率が低いから対応しない
   財源主義 財源がないから対応しない
   経済性  経済的メリットがないから対応しない
   技術論  技術が確立していないから対応しない

「想定外」を超える道
   ①確率論は、判断の1材料でしかすぎない
      確率論的には低くても、一旦起きたら大惨事になるような場合は
     万全の安全対策をとるべき
 ← 今は無視されているが、
     2000年代の基本的な考えにならなくてはいけない。

   ②財源主義の虚構をつく  
   ③住民・被害者の視点の導入
   ④政治判断
         
住民・被害者の視点
   政治・行政・企業の判断を180度転換させるために → 「2.5人称の視点」の具体化を
2016-09-10 柳田邦男講演会inウェルネスプラザ 017-1


 こうした内容について、柳田先生がかかわって来られた様々な事故や事件を例に講演されました。私たちの今後の生き方に対して大きな課題をいただいた気がします。一人一人が「いのち」の大切さについて深く考え、自分の生き方の方向性を定めなければならないと思いました。(MK)
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Author:放射能NO!ネットワーク取手
取手は茨城県内でもホットスポットと呼ばれる放射能が非常に高い地域。
少しでも安心して暮らせる街を取り戻すため。市民レベルで立ち上がり、放射能汚染に立ち向かう活動をしています。

代表 本木洋子(児童文学作家)
事務局長 小泉眞理子(元取手市議)

顧問 久保田 護 氏 
(茨城大学名誉教授)
   青柳 長紀 氏 
(元日本原子力研究所研究員)
 
toride.nt.311アットgmail.com
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